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『響~小説家になる方法~』~殴る蹴るそして書く女~

 

今回は、才能と嫉妬と暴力が文字通りぶつかり合う百合です。字面だけでおなかいっぱいになりそうです。ごちそうさまです。

 

『響~小説家になる方法~』

柳本光晴 著/ビッグコミックス

 

主人公の女子高生「響(ひびき)」は、とある文芸賞に応募したことから、その才能を認知される。一方、響の高校の先輩であるリカもまた、人気作家である父の存在を重く感じながら、作家になることを夢見ていた。響きは、そんなリカとぶつかりつつも絆を深め、破天荒に作家としての人生を歩み始める…という作品です。

 

2017年のマンガ大賞作品なので、有名すぎて取り上げるのも今さらかなと思ったのですが、せっかくおいしい百合なので…。

 

百合的においしいポイントはいくつもありますが、私がとくに好きなのは、文芸部の先輩であり、人気作家の父を持つリカちゃんです。

 

ギャルっぽい見た目で、本を愛し、父の担当編集でもあり響の才能を見出した若手編集者「ふみちゃん」のことが好きすぎるリカちゃん…。いくら美人でおっぱいの大きい編集のお姉さんに頭撫でられたからって、赤面するだろうか…!?いつも大人びた雰囲気のリカちゃんが、突然恋する乙女みたいになっちゃうの、可愛すぎるよ!!!

 

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いつもはポーカーフェイスなリカちゃんが、響の才能に嫉妬して、初めて他人に対して感情をむき出しにしてぶつかるところも最高です。最終的には響もリカちゃんも、「こんなにも私を理解できるのはお前しかいねぇ…」と、お互いのかけがえのなさを再確認するというのがまた最最最高に百合です。

 

他にも、恋愛小説の大御所なのに自身は恋愛を諦めているベテラン女流作家と、そんな女性にひるむことなく対等に接する響の心温まる交流など…百合っぽい~~~!という描写がたくさんあります。

 

「こやつ、ムカつくぞ~」というキャラを、響がどんどんぶちのめしてくれるところは、まさにエンタメ!って感じで楽しめますし、百合という視点で見ると、さらにまた美味しい!という、1冊で二度美味しい作品です。

 

このエントリを書くにあたってぐぐってみたら、なんと今年映画化もされるみたいですね。百合分もしっかりあると、嬉しいな…。

 

 

新たな百合との出会いに乾杯~!