『鬼滅の刃』~蝶のように舞う女に蜂のように刺されたい~
今回は週刊少年ジャンプで絶賛連載中のビッグタイトルです。
少年漫画に出てくる女の子って、どうしてこんなに魅力的なんでしょうか。
『鬼滅の刃』(きめつのやいば)
鬼に家族を殺され、そして妹も鬼にされてしまった主人公の少年、炭治郎(たんじろう)。妹を元の姿に戻すため、そして鬼の親玉を倒すため、炭治郎は鬼殺隊(きさつたい)と呼ばれる、鬼を倒すために組織された集団に入り、少しずつ仲間を得て、戦いの渦中へ…!という感じのお話です。
もちろんばりばりの少年漫画ではありますが、炭治郎が出会う鬼殺隊のお姉さんや女の子たちが、本当に百合でたまらないんです。
まず、鬼殺隊の中でも特に強いとされる「柱」のうちの一人、“胡蝶(こちょう)しのぶ”さん。
戦いで負傷した主人公たちの療養を一手に担う、慈悲深いヒーリング系のお姉さんです。とにかく可愛いお顔で、いつも優しい笑みをたたえているけれど、鬼に対しては躊躇なく無慈悲に剣をふるう、そんなギャップが最高です!!!
そしてしのぶさんの一番弟子である“栗花落(つゆり)カナヲ”ちゃん。
炭治郎たちと同時期に鬼殺隊に入隊するも、バツグンに能力が高い!それもこれも、師であるしのぶさんの教えがあってこそ、というあたりに、師弟百合の香りを感じとることができます。
実はカナヲちゃん、幼い頃、親に売られて人間扱いされていなかったところを、しのぶさんに拾われて今に至るんですよね。とにかくその経緯が圧倒的に百合、しかも希少な師弟百合なので、ぜひぜひご覧いただきたいです!!!!
ちなみにしのぶさん、「蝶屋敷」と呼ばれる自身が持つ療養施設に、女の子だけを囲い込んでいるんですよ!!!というのは百合クズ視点ですが、そう見えてしまうのも致し方ないです…詳細は、ぜひ原作にてご確認ください!
鬼滅の刃は現在9巻まで発売中ですが、百合については5巻の終わり頃から7巻の番外編にかけて、かなり美味しく摂取することができるかと…!
新たな百合との出会いに乾杯~!
『マキとマミ』~社会人オタク女子たちの饗宴~
前回のエントリで取り上げた『波よ聞いてくれ』が激しさ100倍だったので、今回は比較的さらっと読める、さらにはオタクに優しい漫画について。
『マキとマミ~上司が衰退ジャンルのオタ仲間だった話~』
町田粥/メディアファクトリー
OLのマミ (25)は、同じ会社に勤め、主任であるバリキャリOLマキ(34)にオタクであることを見破られてしまう…しかし実は、マキもまたマミと同じく某衰退ジャンルが好きなオタクだったのだ…!それから、女二人の心温まる交流が始まる…!というお話。
とりあえず、ものすごぉぉぉく“社会人百合”です!!!!
タイトル通り、マキとマミのW主人公なんですが、年齢は9歳差、しかもマキは仕事ができる上にクールで美人な設定という…なんだこれは社会人百合好きを狙い撃ちか???というレベル。
お察しの通り、マキさんが私の好みドストライクです。ありがとうございます。
作品そのものは、衰退ジャンルのイケメンたちに心掴まれた夢女子の、喜びや苦悩を描いたあるあるネタがメインです。
二人とも腐女子ではないので、単純にキャラ単体に憧憬を抱く二人の姿が、自分に重なって仕方ない…という、オタクならではの楽しみ方もできるかと思います…。
マキさんが初めて同人イベントに一般参加する…というお話で、事前にマミと二人でサークルへの声かけを練習したと思われるくだりがあるのですが、個人的にはそういう距離感が本当にたまらないです…。
仲良しかよーーー!!!!いいぞーーーー!!!
二人とも美人で可愛いのに、恋愛要素皆無なのが、また大変に百合を感じられます。
社会人百合好きな方はとくに、ぜひ読んでみてください。
新たな百合との出会いに乾杯~!
『波よ聞いてくれ』~抱くか?殺し合うか?二択しかない女~
実は、前回のエントリで取り上げた『ポーラとミシェル』を読む直前まで、一発目はこれにしよう!!!と思っていた作品です。
『波よ聞いてくれ』
…読む人によっては、ぜんっぜん百合じゃないと思われるであろう、あらゆる意味で激しい作品なのですが、私にとってはクッッッソ百合なんですよね~~~!!
物語の舞台は北海道札幌。スープカレー屋でバイトする主人公ミナレ(26歳、フリーター)が、ひょんなこと(金を貸した彼氏に逃げられた)から、ラジオのパーソナリティをやることになり、台風の目のように周りを巻き込みつつ、四苦八苦しながらパーソナリティという仕事に向き合う…という作品です。
沙村先生いわく、恋愛漫画らしいのですが、「れ、恋愛とは…???」と疑問符が抜けきらないところが、これまた最高です。
百合的に美味しいポイントは、なんやかんやあってミナレと同居することになるラジオ局AD“瑞穂ちゃん”のことを、ミナレがしょっちゅう「抱きたい…」と言ってくれるところ。最高に百合です。
わかる!わかるよ!!女子だって女子を抱きたいって思うよね!!
「この子…なんて良い子なの…抱きたい…」ってなるよね!!!
そして、すでにパーソナリティとして一定の地位を得ている先輩パーソナリティの“茅代(ちしろ)まどか”様もまた百合しゅごい…。
クール系美人なんですが、夜の公園にミナレを呼び出し、ワンカップ呑みまくってそのあとも色々あり…みたいなタイプのふざけたお姉さんです。
要するに、最高(に、私の好み)のお姉さんなんです!!!
最初はミナレのことを破天荒な面白人間と思っていた茅代さんも、物語が進むにつれ、ミナレをライバルとして意識しちゃうところが大変に百合です。
キャラクターたちのアクが強すぎて、ゆるふわな百合がだいしゅき♡という方にはまったくオススメできないのですが、女子のリアリティと、欲望に忠実な人間の清々しさが、これでもか!!!というくらい存分に味わえる作品です。
アメトーク観てるみたいな、芸人さんが淀みなく面白い会話を繰り広げている様子に安心して腹筋崩壊みたいな、そういう面白さがあるので、お正月に読むのも縁起が良いのではないでしょうか。(適当)
連載中ですが現在単行本は4巻までしか出てませんので、お財布にも優しい…!
というわけで、ぜひ読んでみてください。
新たな百合との出会いに乾杯~!
『ポーラとミシェル』~年輪のように優しく重なる二人の日々~
エントリ第一号でもあり、新年一発目でもある今日、
何を紹介すべきか…と迷う間もなく、これしかなかった。
『ポーラとミシェル』
これ、絶対読んだほうが良いです…。
私は本屋で見かけて気になっていたところを、友人におすすめされ、背中を押される形で手に取ったのですが、超~~~当たりでした…。本当にすごい…。
登場人物は、活発で運動好きな女の子ポーラと、落ち着いていて絵を描くのが得意なミシェルという幼馴染の女の子たち。
二人の中学生から成人するまでの関係性の変化と深まりが、さすがのオノ節で丁寧に描かれている作品です。
ポイントは、二人の父親たちも、学生時代から唯一無二の親友であること。
(お父様たちがいかにイケメンであるかについては、今回は割愛!!!)
家族ぐるみの付き合で、幼い頃からお互い一心同体のように感じていたポーラとミシェルが、思春期を経て互いの違いを認識し、だからこそ憧れ、惹かれあい…という過程は、まさに“二人の人生そのもの”を親になって見守っているような気持ちに…。
たま~に百合界隈で炎上案件として取り上げられている?「思春期の一過性のもの問題※」についても、しっかりと決着がつけられています!!!
すごいよオノ先生!!!!ありがとうオノ先生!!!!
今までの二人の関係性の重なりが丁寧に描かれていたからこそ、腹落ち度もはんぱなく、そうだよねぇ~~~!!!と納得しつつ、爽快な気持ちで読み終えることができます。
新年一発目に、ぜひとも読んでいただきたい作品です。
ていうかぜひ読んでください!!!!!お願いします!!!!!!!
ちなみにこの作品、『ACCA』という漫画のスピンオフなのですが、本編知らなくても楽しめます。かくいう私もACCAは読んでいないのですが、めちゃくちゃ楽しめました。
そんなわけで、新年一発目は、BLの大家でもあり、イケおじ(イケメンなおじさま)の大家でもあるオノ先生による、超~~~~可愛い女の子同士の作品でした。
新たな百合との出会いに乾杯~!
※思春期の一過性のもの問題…「女の子が女の子を好きになっちゃうのはあくまでも思春期の恋に恋してしまう時期の疑似恋愛的なものであって、大人になったら君も男の良さがわかるさハハハ」と考える人もいる一方で、「は???ちーがーうーだーろー!この●●ーー!!!」的な人もいるという、大変難しい問題。
百合漫画じゃない百合が読みたい!
「百合漫画」とは銘打たれていない。
けれど、ものすごく百合な作品、読みたくないですか?
私は、読みたいです。ものすごーーーーく読みたい。
そもそも私にとって、「百合」とは“女性同士の特別な関係”のことです。
恋人や友人、家族や上司部下…とにかく女性同士が絡んでいればだいたい何でも百合だと思ってときめきますし、興奮します。恋愛が絡む百合はもちろん最高ですが、恋愛するだけが百合じゃない。と思っています。
…で、冒頭に戻りますが、「百合漫画とは銘打たれていないけれど百合な作品」とはどういうものかというと、
“制作サイドが「これは百合です」とは言っていなくても、「これは百合だよ!?」と思える作品のこと”
最近、百合が流行ってるなぁと思いませんか?
作り手側が「これは百合です」ってラベルを貼って生み出してくれる百合作品、めっちゃ多いですよね。百合好きとしては、大変嬉しい限りです。少ないバイト代で、棚にある百合漫画ぜんぶ買いできてた頃が懐かしくなるくらいの供給量。
ありがとう一迅社さん…KADOKAWAさん…その他出版社さん…。
ですがこの世界には、百合とは銘打たれていなくても、百合クズが身悶えするほど百合が溢れだしている作品があると思うのです。
心当たり、ありませんか?ありますよね!!?
少年漫画読んでて、「え、なにこれめっちゃ百合やん…」ってなった経験、ありますよね!!?!??
「百合漫画じゃないのに、女性キャラ同士の絡みがありえないほど百合なんですけど!!?」ってなったこと、ありますよね!!??!??!?
そんなわけで、百合作品じゃないけどこんなに素敵な百合を感じられる作品があったよ!ということを書き記しておくために、このブログを立ち上げました。
百合クズにとっての備忘録みたいなものです。ブログの発言すべてにおいて、私の独断と偏見と性癖が入り混じっていますので、そのへんはあらかじめご了承の上、ご覧ください。
新たな百合との出会いに乾杯~!